統計的推測(検定)

検定の基礎

統計検定®ドリルの「検定の基礎」に関する問題と解説です。全7問。

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  1. Q1 · 2級 · 暗記 · 4択

    仮説検定における帰無仮説と対立仮説の関係についての説明として、正しいものはどれか。
    • 帰無仮説は「差がない」等の否定したい主張とし、それを棄却できるかを調べる
    • 対立仮説は必ず「差がない」という主張として設定される
    • 帰無仮説と対立仮説は、どちらを設定しても検定の結論は変わらない
    • 帰無仮説とは標本データから直接計算される値そのものを指す

    答え

    帰無仮説は「差がない」等の否定したい主張とし、それを棄却できるかを調べる

    検定の基本的な流れ

    帰無仮説 $H_0$ を「本来主張したいこと($H_1$: 対立仮説)とは逆の、否定したい主張」として設定し、標本データから計算される検定統計量が帰無仮説のもとでは起こりにくい値であれば帰無仮説を棄却する、という背理法に似た考え方で検定は行われる。
  2. Q2 · 2級 · 暗記 · 4択

    仮説検定における有意水準 $\alpha$ の説明として、正しいものはどれか。
    • 帰無仮説を誤って棄却する確率(第1種の過誤)の許容上限としてあらかじめ定める値
    • 検定統計量が従う確率分布の平均値を表す値
    • 対立仮説の方が真である確率を表す値
    • 標本サイズを決めるためだけに使う値で、検定統計量の計算には関係しない値

    答え

    帰無仮説を誤って棄却する確率(第1種の過誤)の許容上限としてあらかじめ定める値

    p値との関係

    有意水準 $\alpha$(例えば0.05)は検定を行う前にあらかじめ定めておく基準値であり、検定の結果得られたp値がこの $\alpha$ より小さければ帰無仮説を棄却し、「有意水準 $\alpha$ で有意である」と判断する。
  3. Q3 · 2級 · 暗記 · 4択

    仮説検定における「p値」の説明として、最も適切なものはどれか。
    • 帰無仮説の下で、観測値以上に極端な結果が得られる確率
    • 帰無仮説そのものが正しいという確率
    • 対立仮説が正しいとされる確率
    • 第2種の過誤(見逃し)を犯す確率

    答え

    帰無仮説の下で、観測値以上に極端な結果が得られる確率

    よくある誤解

    p値は「帰無仮説が正しい確率」ではない点に注意が必要である。p値はあくまで「帰無仮説が正しいと仮定した世界で、今回観測されたデータ以上に極端な結果が偶然に得られる確率」を表す。p値が有意水準 $\alpha$ より小さければ帰無仮説を棄却する。
  4. Q4 · 2級 · 暗記 · 4択

    第1種の過誤の説明として正しいものはどれか。
    • 帰無仮説が真であるのに棄却してしまうこと
    • 帰無仮説が偽であるのに棄却しないこと
    • 対立仮説が真であるのに棄却してしまうこと
    • 対立仮説が偽であるのに採択してしまうこと

    答え

    帰無仮説が真であるのに棄却してしまうこと

    第2種の過誤

    帰無仮説が偽であるのに棄却しないこと。その確率を $\beta$ とすると、検出力は $1-\beta$。

    覚え方

    「第1種 = あわてんぼうの誤り(無いものを有ると言う)」 「第2種 = ぼんやりものの誤り(有るものを見逃す)」
  5. Q5 · 2級 · 暗記 · 4択

    第2種の過誤の説明として正しいものはどれか。
    • 帰無仮説が偽であるのに棄却しないこと
    • 帰無仮説が真であるのに棄却してしまうこと
    • 帰無仮説が真であるときに棄却しないこと
    • 帰無仮説が偽であるときに棄却すること

    答え

    帰無仮説が偽であるのに棄却しないこと

    真実と判断の組み合わせ

    帰無仮説が「真か偽か」と、検定で「棄却するかしないか」の組み合わせは4通りある。 帰無仮説が真のときに棄却しないのは正しい判断、棄却してしまうのが第1種の過誤である。 帰無仮説が偽のときに棄却するのは正しい判断、棄却しないのが第2種の過誤である。

    第1種の過誤

    帰無仮説が真であるのに棄却してしまうこと。その確率は有意水準 $\alpha$ で上限を定める。

    検出力との関係

    第2種の過誤の確率を $\beta$ とすると、帰無仮説が偽のときに正しく棄却できる確率 $1-\beta$ が検出力である。

    覚え方

    「第1種 = あわてんぼうの誤り(無いものを有ると言う)」 「第2種 = ぼんやりものの誤り(有るものを見逃す)」
  6. Q6 · 2級 · 暗記 · 4択

    仮説検定における「片側検定」と「両側検定」の使い分けについての説明として、正しいものはどれか。
    • 対立仮説が方向を問わない場合は両側検定、方向を限定する場合は片側検定を用いる
    • 片側検定と両側検定は、同じデータであれば必ず同じp値になる
    • 標本サイズが大きいときは両側検定、小さいときは片側検定を用いると機械的に決まっている
    • 片側検定は第1種の過誤を全く犯さない検定である

    答え

    対立仮説が方向を問わない場合は両側検定、方向を限定する場合は片側検定を用いる

    棄却域の位置の違い

    両側検定は分布の両端(上側・下側)に棄却域を設けるのに対し、片側検定は対立仮説が想定する方向の片側だけに棄却域を設ける。有意水準 $\alpha$ が同じなら、両側検定では上側・下側に $\alpha/2$ ずつ、片側検定では片側に $\alpha$ をまとめて割り当てることになる。

    p値の違い

    p値は有意水準や棄却域とは無関係に、「帰無仮説の下で、観測された検定統計量以上に極端な値が得られる確率」として計算される。 片側検定では対立仮説の方向の片側の裾だけを「極端」とみなすのに対し、両側検定では両側の裾をどちらも「極端」とみなして確率を合算する。そのため同じデータでもp値は一般に異なり、検定統計量の分布が左右対称で、観測値が対立仮説の方向に出ている場合には、両側検定のp値は片側検定のp値の2倍になる。
  7. Q7 · 2級 · 暗記 · 4択

    仮説検定における検出力の説明として、正しいものはどれか。
    • 対立仮説が真のとき正しく帰無仮説を棄却できる確率($1-\beta$)
    • 帰無仮説が真であるときに、それを誤って棄却してしまう確率
    • 有意水準 $\alpha$ そのものを指す別の呼び方
    • 標本サイズに関わらず、常に一定の値をとる指標

    答え

    対立仮説が真のとき正しく帰無仮説を棄却できる確率($1-\beta$)

    検出力を高める要因

    標本サイズ $n$ を大きくする、有意水準 $\alpha$ を大きくする、真の効果の大きさ(帰無仮説からのズレ)が大きいほど、検出力は高くなる傾向がある。

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